熱電発電

みなさんは、日本で年間どのくらいの廃熱エネルギーが発生しているか知っていますか?

実は、年間の発電量に相当する1兆kWhものエネルギーが熱として捨てられています。そのうち、76%は200℃以下の廃熱で、この温度帯は特に電気への回生が難しく、未だ有効な技術が確立されていません。つまり、この200℃以下の廃熱回生技術の確立は、省エネルギー低炭素社会を実現する上で必要不可欠なのです。私たちのチームでは、廃熱回生技術の主流であるゼーベック効果を利用した空間的な温度差発電ではなく、強誘電体の焦電効果を利用した時間的な温度変化発電を採用することで、この廃熱問題の解決を目指しています。研究室では、大型放射光施設SPring-8、大強度陽子加速器施設J-PARC等も活用し、材料の合成から評価、回路の構築まで「モノづくり」の一連の作業全てに学生が主体となって取り組んでいます。自分でゼロから作ったモノが発電したときの感動は忘れられません。

 

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