物理数学 III Mathematical Physics III (2017年春学期)
担当:若林
木曜3限 VII号館 104
授業目的
量子力学、電磁気学、固体物性論などの先進エネルギーナノ工学科の専門基礎科目の修得に必要となる数学の基礎と応用を理解することを目的とする。物理数学IIIでは、偏微分方程式を中心に講義を進める。
物理数学I同様に、講義に出て、演習問題をしっかり復習すれば、十分に理解できる内容です(ただし、講義をぼーっと聞いていても理解はできないです。きちんと板書をノートに取り、わからないことがあれば、その都度質問するか教科書で学習するなどの態度が大切です。)。
したがって、当たり前ですが、自分の手を実際に動かして、数式変形の各ステップをしっかりとフォローすること。
授業計画
第1回目:なぜ微分方程式を学ぶのか?
第2回目:微分方程式の基礎概念、波動方程式 (参考文献 [1])
第3回目:熱伝導方程式(1) (参考文献 [1])
第4回目:熱伝導方程式(2) (参考文献 [1])
第5回目:2次元波動方程式 (参考文献 [1])
第6回目:べき級数による解法 (参考文献 [2])
第7回目:調和振動子再訪、エルミート多項式 (参考文献 [5])
第8回目:Strum Liouville固有値問題、フーリエ級数、フーリエ積分再訪 (参考文献[8][2])
第9回目:量子力学と線形代数、ブラケット
第10回目:調和振動子再訪、上昇・下降演算子
第11回目:量子力学と線形代数、つづきのお話し。
第12回目:補遺
講義資料
参考文献
- E. クライツィグ: フーリエ解析と偏微分方程式 (技術者のための高等数学) (培風館)
- E. クライツィグ: 常微分方程式 (技術者のための高等数学) (培風館)
- 小出昭一郎:量子力学(I) (裳華房)
- 小出昭一郎:量子力学演習(裳華房)
- 猪木慶治、川合光:量子力学I (講談社サイエンティフィク)
- H.W.Wlyd: Mathematical Method for Physics (Perseus books)
評価
授業開始後、公表する予定。また、物理数学 I 同様に、出席点はありません❤️。
中間試験:50%
期末試験:50%
物理数学Iと同様に、Mastery for Serviceシステムによる救済措置を行う場合がある(行わない場合ももちろんある)。
救済措置(案)
期末試験後、対象者に、ノートを提出してもらいます。対象者は、期末試験後2日程度以内に本ページにて発表します。ノートの内容(板書書きの丁寧さ、演習問題の解いた量) を加味し、評価をします。ノートの内容が、正しく丁寧に書かれていれば、試験得点に加点し救済します。下記、評価の項目も参照。
追記:対象者の人数は、おおよそ素点合格者(テストの点数だけで合格に達した者の総数)の1割程度未満。したがって、試験のみで合格したものの人数が多いほど、救済される人数が増える。
1) 12回分の授業の講義ノート(+授業後演習問題)が丁寧に書かれていること。筆跡が異なる、雑な記述、明らかな間違いの記述は、即不合格。
2) 中間試験および期末試験の全問題を解き直し、正答を記載すること。
*ノートの内容について、一人20分程度の口頭試問を行う。
関連科目
物理数学1および2、ナノ物性量子力学および演習、電磁気学1および2とそれらの演習、線形代数1から3、微分積分学1と2を履修していること。これらの知識を使用する場面が多くある。